ねじまき柴犬のドッグブレス -ぐるぐるとほわほわ-
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2024年

「つくたべ」って何だったのか?

NHKの夜ドラ「作りたい女と食べたい女」を何気なく見ていました。一緒にご飯を作って美味しそうに食べるだけのドラマでしたが、何でそれだけの話なのに、こんなに目が離せないんだろうと不思議に思いながらその世界観に引き込まれていました。もちろん背景...
2024年

頑張るの活用形(VRおじさん-序章-)

人に「頑張れ」って言われる事が本当にしんどい時がある。そんな時は口に出しては言わないけど、「もう頑張ってるよ」「これ以上、頑張れないんだよ」って思う。 「もう頑張らなくていいよ。」って言われると気持ちが楽になる反面、自分が見捨てられたような...
2024年

お腹に響く、みゆきさんの歌声

「NHK MUSIC SPECIAL 中島みゆき ~映像に命をふきこむ歌~」という番組を見た。チコちゃんが終わって、旅サラダを見ていたらあまり面白くなかったので何気なくNHKにチャンネルを戻したらやっていて思わず魅入ってしまった。曲目は「地...
2024年

星野源さんのアルバムを聞くようになった

こんにちは、柴犬です。最近、星野源さんのアルバムをサブスクでよく聴くようになりました。実は今まで、気に入った曲は単発で聴いたり、カラオケで歌ったりしていましたが、アルバム自体を丸っと聴いたことはなかったんです。では、なぜ聴こうと思ったかとい...
2024年

王妃のための失われた王国19-エピローグ-

王妃の物語が完成してから、季節は瞬く間に過ぎていった。新しい年を迎え、母の1周忌も無事に終わり、僕の中で母に対して抱えていた様々な想いは徐々に薄れていった。母の事を考える時間は減り、家族の間でも話題になる事は少なくなっていった。故人というも...
2024年

王妃のための失われた王国18-母の死と融和-

母が危篤になったと兄から電話があったのは、お正月休みが過ぎてすぐのことだった。僕は、ちょうど会社に行く準備をしている所だった。「シュン、いよいよあの人が危ないそうだ。すぐ来られるか?」「ああ、ちょうど出勤前で出かける準備をしていたから1時間...
2024年

王妃のための失われた王国17-復興、そして同窓会-

王妃が国政に復帰してから、また数年が過ぎた。王妃は今では皇太后と呼ばれるようになっていた。皇太后はかつての経験と持ち前の行動力で手腕を発揮して、国王ヒソップをサポートして様々な問題点をクリアしていった。混乱を極めていた国内の情勢は徐々に落ち...
2024年

王妃のための失われた王国16-親子の和解-

母が聞きたかった曲は、思った通り島倉千代子の「この世の花」だった。母は僕がカセットテープを持って行くと、毎日のように聞くようになった。兄が気を利かせダビングをして、その曲だけが何度も繰り返されるテープを作ってあげると母はとても喜んでいた。 ...
2024年

王妃のための失われた王国15-この世の花-

王妃の物語を再び書き始めてから、アリゼが頻繁に夢に出てくるようになった。彼はいつも夢の中で「シュン、僕の母様はいつになったら幸せになるんだい?約束が違うじゃないか。」そう言っていた。そのたびに僕は「これからなんだよ。物事には順序がある。ある...
2023年

王妃のための失われた王国14-君、僕を忘れようとも-

タフラは島に帰ると、アリゼの家に行き事情を説明した。アリゼはタフラに礼を言い、プロムスから貰った桐の箱を受け取った。中身は気になったが、ネネの死を受け入れることで精一杯だったので、とりあえず開封はせず放置しておいた。 翌日、ネネの葬儀が行わ...
2023年

王妃のための失われた王国13-旅の終結-

日が暮れてからアリゼはようやく砂浜から立ち上がることができた。家に帰るとクハニと呼ばれる島の神を司る者が、ネネのために読経を唱えているところだった。アリゼの顔を見るとバハリは無言で指を差し、座れと指示をした。祭壇には幾つもの蝋燭が灯され、生...
2023年

王妃のための失われた王国12-王妃からの招待、祖母の死-

王妃がアリゼの島に行った後から、話は再開する。アリゼは島の近海に停泊していた謎の黒船から、石炭に代わる燃料として薪の調達を頼まれていた。不審な頼み事とは思いながらも薪を提供し、予想外の報酬を貰っていた。そして薪に不足があったため追加分として...
2023年

王妃のための失われた王国11-颯太との秘密-

玄関のドアが開く音で目が覚めた。冬物の洋服を買いに行っていた美穂と颯太が帰ってきたようだった。何も書くことが思い浮かばずに机に向かっているうちに、僕はいつの間にかうたた寝をしていたようだ。iPhoneの液晶を見るとすでに14時を過ぎていた。...
2023年

王妃のための失われた王国10-解放の呪文-

家に着いたのは9時過ぎだったが、美穂は驚いた表情で僕を出迎えた。「どうしたの、その怪我!大丈夫?顔色も凄く悪いわよ。」「うん、ちょっと疲れてたのかな?躓いて転んじゃってね。もう年かな、ははは。」僕は美穂に心配をかけないように努めて明るく言っ...
2023年

王妃のための失われた王国9-奇跡の時間-

「まあ座れよ。本当によく来てくれたね。まずは乾杯しよう。」そう言ってアリゼは僕に木を丸く削って作った器に白濁色の酒を注いで渡してくれた。「これは例のお酒かな?」「そうだよ。バハリが作った自家製の酒だ。といっても実際は君が考えたものだけどね。...
2023年

王妃のための失われた王国8-アリゼのお誘い-

美穂に王妃の物語を話してから、僕は自分が何故、それを書こうとしていたのか考え込むようになっていた。そして悩んだ末、この物語についてはしばらくの間、凍結することにした。美穂もそんな僕の様子を感じ取ったのか、あれから物語の続きを聞きたいとは言い...
2023年

王妃のための失われた王国7-王妃の旅と方程式-

「こうして王妃は以前の国王との思いがけず再会を果たした。そして死んでしまったと思っていた息子達がまだ生きていることを知り、どうしても会いたくなってしまったんだ。」 「んー今更会ってどうするのかしら?それぞれに家族がいて新しい暮らしをしている...
2023年

王妃のための失われた王国6-前王との再会-

その時、iPhoneの液晶には21:42と表示されていた。ここまで話して、ようやく物語の背景が見えてきた気がしていた。「こうして王妃の生まれ故郷への航海が始まった。乗っていた船は最新型で、とても快適だった。大波が来ても揺れが少ないように設計...
2023年

王妃のための失われた王国5-王妃の苛立ち-

「さて、これから一気に10年歳月が流れる。王妃とそれを取り巻く環境も大きく変わる。」美穂が戻ってくると僕は話を再開した。「10年経つと王子も颯太よりちょっと上くらいの年齢になるわよね。王妃はアラフォーに差し掛かったくらいかしら。」「大体、そ...
2023年

王妃のための失われた王国4-王子の誕生-

成り行き上、美穂に物語の続きを話さなければならなくなったので、僕は途方に暮れていた。さてどうしよう?まずは昨日見た夢の前説、背景となる物語が必要だった。その時、iPhoneの液晶には20:20と表示されていた。残念ながら話をする時間はまだ充...
2023年

王妃のための失われた王国3-美穂のきまぐれ?-

久しぶりにやんちゃな王子の夢を見て、僕は少なからず驚いた。物語は兄とのエピソードで終わりだと思っていたがどうやらまだ続きがあったらしい。夢で見たストーリーの背景に一体何があるのか?僕は仕事中に同僚の呼びかけにも上の空で、その事をずっと考え続...
2023年

王妃のための失われた王国2-謎の黒船-

その夜、僕は久しぶりにやんちゃな王子の夢を見た。それはアリゼがちょうど、島の監視員の仕事に就いて兄との再開を果たした頃の話だった。 アリゼは思いがけず兄との再開を果たした後も、島で海の監視員の仕事を続けていた。その日もいつものように入り江に...
2023年

王妃のための失われた王国1-母-

時間はすでに17時を過ぎていたが、母と妻の美穂の話は尽きる事がなかった。僕からすれば、どうでもいい話を延々と続けている。颯汰はお菓子をたくさん食べて、お小遣いも貰って初めのうちはご機嫌だったがいい加減、退屈してきたようだった。僕は早く家に帰...
2023年

やんちゃな王子の物語-原型-

柴犬です🐶、こんにちは。やんちゃな王子の物語が外伝までようやく終わり、ホッとしています。ご一読いただいた皆様、最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。(_ _)それにしても疲れました...(T_T)小説は年2回くらい書ければ上...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝 最終話-物語の持つ力-

僕は食事はそこそこに、浴室へ向かいながら物語の締めくくりを思い描いていた。それは偉大なる豪商、イルファンのその後の命運についてだ。 目を開くと、そこには見知らぬ萱葺き屋根の天井があった。さっきまで弟のヒースの叫び声のようなものが聞こえていた...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝5-戦友-

電話をかけると、意外な事に2.3コールであっさりと兄の声が聞こえた。「よう、シュン。久しぶりだな。どうしたんだ?何かあったのか?」「何かあったのかじゃないよ。さっき、母さんから留守電が入っていた。マサ兄が交通事故にあったって。怪我の具合はど...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝4-祈り-

それから、アリゼが兄の船が座礁した件を口にする事は一切無かった。海が穏やかな日は漁に出かけ、帰ってからは畑仕事に黙々と精を出し何事もなかったかのように日々を過ごした。アイニにもお話を読んで聞かせたり、散歩に連れて行ったりしていつも通り面倒も...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝3-難破-

アリゼはうつ伏せになって、月明かりを頼りに兄からの手紙を何度も繰り返し読み返したが、やがて手紙を地面に放って仰向けになって泣いた。『何でだよ?何で兄さんが俺なんかに嫉妬なんかしなきゃならないんだ。兄さんみたいになりたかったのは俺なのに…。』...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝2-兄からの手紙-

アリゼの家に招かれたイルファンは、和やかな雰囲気に包まれ楽しい一時を過ごしていた。食事はルイカが腕を振るった。食卓には自家農園の採れたての野菜を煮込んだシチューと新鮮な焼き魚、小麦粉をこねて竈でふっくらと焼いたナンのようなものが出された。そ...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝1-兄、再び-

颯太にやんちゃな王子の話をしてから、数週間が過ぎた。僕は美穂に言われた事を意識して、折りをみて自分から颯太に話しかけるようになっていた。といっても、ぎこちなくなって何を言いたいのか解らなくなり颯太がきょとんとしていることがも多かったので、妻...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 11-王子と父親-

僕は無意識のうちにリビングを出て行く美穂に対して深々とお辞儀をしていた。それから寝室に行って寝そべってみたが、思った通り睡魔はなかなか訪れなかった。それは僕自身が、この物語の結末に終止符を打てていなかったからだろう。きっと僕も王子と同じよう...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 10-美穂とルイカ-

シャワーを浴びながら僕はずっと、このもう一つの物語の事を考えていた。考えたくもない話だったが、頭の中に勝手に浮かび上がってくるストーリーは、これが真実だと言わんばかりに僕の頭の中を支配していった。次は最後のルイカとのやりとりだ。 兄に会った...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 9-真実-

iPhoneの液晶には23:05と表示されていた。美穂からメッセージが来ていなかったので、まだ帰ってくるまでには時間がかかりそうだった。僕は、まだシャワーも浴びていないことに気がついたので、急いで浴室へ向かった。そして、気がつくと無意識のう...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 8-終結-

「それからアリゼは黒船の船長、つまり本当の兄さんと商売の島の役場で話をした後、夜になってあまり人に知られていない海岸の岩場に行って話をした。初めは二人とも戸惑っていたんだけど、お城での昔話、王宮の庭でのバーベキューの話や、馬車に乗って遠くま...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 7-兄との再開-

「さて、これから一気に10年後の月日が流れる。いよいよお話も終盤だ。アリゼは18才になり島の役場のような所につとめるようになっていた。」 「それはいわゆる島のコウムインみたいなもの?どんなお仕事をしていたの?」「海の警察みたいなお仕事だった...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 6-ルイカ-

「さて、いよいよ、島での新しい生活が始まるよ。これからは少し大人になったアリゼの物語だ。島に着くとバハリはアリゼに商売で仕入れたたくさんの荷物を持たせて、バハリの家まで連れて行ったんだ。家はとても山深いところにあって、炎天下の中、延々と歩い...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 5-過去との決別-

その時、iPhoneの液晶には21:35と表示されていた。さすがに颯太はあくびをしたりして眠そうだったが、僕は颯太に「続きは明日にしよう」と言う気持ちにはどうしてもなれなかった。それは作り手の僕自身がいつの間にか、この物語の虜になっていたか...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 4-船長との出会い-

「パパ、そこまで話して終わりはないよ。続きが気になって眠れないよ。全然眠くないから、続きを聞かせて。」颯太がそう言ったので、僕も「さて、これからどうしよう?」と思いながらも話を続けることにした。 「お城の人達が王子がいなくなったのに気づいた...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 3-王子の逃亡-

そこまで話をしたところで、僕のiPhoneの着信音が鳴った。画面を見ると美穂からの電話だった。僕は颯太に「ママから電話なんだ、ちょっと待っててね。」と言って話を中断して部屋の外に出た。 「もしもし、美穂だけど、もう家に帰ってきてるわよね?颯...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 2-王の追放-

「昔々、遠くて広い海を渡った所にそれはそれは小さな王国があったんだ。お城は大きくて立派だったんだけどその国の土地は、お城のてっぺんから見下ろすと国境が四方に見渡せるくらいの広さしかなかったんだ。」僕は、ストーリを思い浮かべながらたどたどしく...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 1-颯太(そうた)-

「ねえ、パパ、今日はどうしても眠れないんだよ。何かお話をして。」突然、颯太にそう言われて僕は困惑した。最近、颯太は典型的なママっ子で妻にべったりだったから僕は二人っきりで会話らしい会話をしたことがなかったからだ。しかもいつもは一人になると部...
2023年

ハートに火を点けて 後書きのようなもの 2023/6/26

柴犬です。こんばんは。ようやく長編小説を書き終えたので偉そーですが、後書きのような物を書かせていただきます。(_ _)とりあえず書き終わってようやく解放されたという感じがしてます。なにしろ小説を書いている間は、毎日変な夢ばかり見て、まともに...
2023年

ハートに火を点けて 15 2030/4/7 エピローグ

・2030年4月7日(日)エピローグ 4月になってから僕は久しぶりに新宿御苑に行った。しばらくの間、新宿方面に足を向けるのは怖くて避けていたが、初夏を感じさせる清々しい気候にも誘われ、何故だが急に行ってみたくなった。今、僕はハローワークでプ...
2023年

ハートに火を点けて 14 2030/2/9 終結

・2030年2月9日(土) 終結 施設から脱出した僕たちは暗い夜道をとぼとぼと歩き、ようやく歌舞伎町までたどり着いた。近くのコンビニでトイレを借り、体を温めるためホットコーヒーを買ったが、時計を見るとすでに夜中の3時過ぎだった。始発電車まで...
2023年

ハートに火を点けて 13 2030/2/9 脱出

・2030年2月9日(土) 脱出 「ここに外に繋がる扉があります。そこから脱出しましょう。」「そこにキドの分霊箱もある。」「そうです。間違いありません。」彼はそう言って指をパチンと鳴らした。人気のない深夜の中庭にその音はやけに大きく鳴り響い...
2023年

ハートに火を点けて 12 2030/2/9 覚醒

・2030年2月9日(土) 覚醒 「ラクダさん、お待たせしました。」暗闇の中、聞こえてきたのは、ヒラヤマの声だった。彼はペンライトを照らしながら、僕の方へ音を立てないように近づいてきた。ベルボーイの格好はそのままだった。 「お迎えに来ました...
2023年

ハートに火を点けて 11 20XX/X/X サキ再び

・20XX/X/X 気がつくと目の前には青空が広がり、誰かが寝転がっている僕の顔をのぞき込んでいた。「遅くなってごめん、ラクダ。ここの、セキュリティが、超厳しくなってて、な、なかなか来られなかったんだ。」 僕は驚いて飛び起きた。逆光になり初...
2023年

ハートに火を点けて 10 2030/2/8 絶望

・2030年2月8日(金) それからの2週間は、監禁され一歩も部屋から出る事を許されなかった。実際にされた事はなかったが、留置所に拘留されると、こういう気持ちになるのではないかと思った。 食事は1日に3回、虚ろな目つきをしたベルボーイの青年...
2023年

ハートに火を点けて 9 2030/1/26 狂気

・2030年1月26日(土) 翌日早々に、僕は至急キドに会いたいので連絡を取って欲しいとフロントに伝えた。フロントの女性からは、いつもようにとても感じの良い笑顔で「スケジュールを確認しますので部屋でお待ちください。」と言われた。 キドは午後...
2023年

ハートに火を点けて 8 20XX/X/X 人生の夕暮れ

・20XX年X月X日(?) その日、僕は久しぶりにサキの夢を見た。いや本当に夢だったのだろうか?今となっては自信がない。 再び僕は大学の屋上いた。この前の夢の続きのようにも思えたが、屋上には以前の寂れた雰囲気はなく床や手すりが綺麗に舗装され...
2023年

ハートに火を点けて 7 2030/1/25 謎のメッセージ

・2030年1月25日(金) 今日で当初の契約期間である2週間が終わろうとしていた。明日、キドに伝えるつもりでいたが、僕はすでに1週間延長しようと決めていた。ハローワークに行くのはまだ先でよかったし、他に特別な用事もなかったからだ。そして何...
2023年

ハートに火を点けて 6 2030/1/22 喫煙ライフ

・2030年1月22日(火) この施設に来てから早くも10日余りが過ぎた。 キドの言った通り、ここでの生活に一切不自由は無かった。まず建物内の食堂では無料で食事ができた。朝食はバイキング形式、昼夜は日替わりメニューで種類はそれほど多くなかっ...
2023年

ハートに火を点けて 5 2030/1/10 PM 転機

・2030年1月10日(木) PM 建物の中に入ると、すぐにフロントらしきものがあり、ベルボーイのような人間が待機をしていた。僕と男が入るとみな無言でお辞儀をした。まるで高級なビジネスホテルのような雰囲気だったが歓迎のような言葉は無かったの...
2023年

ハートに火を点けて 4 2030/1/10 フレディ

・2030年1月10日(木) 解雇通知を受けてから3日後に僕は失業給付金の申請のため、地元のハローワークまで行った。コロナ渦が収束し世界経済もようやく回復の兆しが見え始めてはいたが、ハローワークは相変わらず大勢の求職者達であふれ、カオスのよ...
2023年

ハートに火を点けて 3 2015年 秋 サキ

・2015年 秋 解雇通知を受けた日の夜、僕がまだ大学に通っていた頃の夢を見た。かれこれ15年も前の事になる。 僕は授業をサボって屋上でiPhoneで音楽を聴きながら煙草を吸っていた。仰向けに寝そべって吸いながら煙を吐くと、青空と煙が重なっ...
2023年

ハートに火を点けて 2 2030/1/7 失業

・2030年1月7日(月) 正月休みが明けてから、すぐに会社から呼び出しがあった。呼ばれた理由はなんとなく想像ができていた。人事部の応接室に行くと案の定、部長の段田がいつものアルマーニのスーツを着て待っていた。駐車場にBMWが停まっていたの...
2023年

ハートに火を点けて 1 2029/12/28 痛恨のミス

・2029年12月28日(金) 「さあ、ボッと燃やしてしまおうぜ、タダノ君。時間はまだ十分にある。」 僕の中に残っていた、まだやんちゃだった頃の僕が語りかける。その声に押されてオイルライターのカバーを押し上げると、「カキーン」という反響音と...
2024年

「すずめの戸締まり」があまり響かなかったのは何でだろう?

すずめの戸締まり、期待して見ていたんだけど残念ながら僕には響かなかった。この映画を好きな人がきっと沢山いて、批判的なことを書いてしまうのは申し訳ないから控えた方がいいなと思いながらどうしてもモヤモヤしてしまい、書かずにはいられませんでした。...
2024年

小説を書かなくなって…

こんばんは、柴犬です。小説を書かなくなってまだたったの2ヶ月なんですが、ずいぶん長い間、書いていないような気がします。これからまた書けるのかなぁなんて不安になったりしていますが、自分なりに優先順位があり、それを黙々とこなしている状態ですね。...
2024年

旅の目的って…

こんにちは。久しぶりのエッセイです。今日は天気が良かったので久しぶりに休日に電車に乗って遊びに行きました。初めは藤沢から江ノ電に乗って長谷で降りて海岸まで行こうと思っていたのですが、最近、体調が芳しくないので面倒になり横浜でJRに乗り換えず...
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