小説 | ページ 2 | ねじまき柴犬のドッグブレス

小説

2025年

犬のかたちをした記憶-第二章:授業と実験-

死後、魂たちが集められる“存在平面”。そこで彼らは「未練心理学」「境界実験」などの授業を受け、成仏を目指す。切なくもあたたかい死後世界のファンタジー。
2025年

犬のかたちをした記憶-第一章:存在平面の入口-

目を覚ました場所は、色も音も感情もない世界。ただ一枚の学生証だけが、自分が「高志」であることを告げていた。不安と孤独に包まれる中、出会ったのは、あっけらかんと笑う一人の少女。記憶のない男と、謎めいた少女の、切なくも温かい「存在」を巡る物語。
2025年

ピース(断片)を探して(中編2+最終章)

乗降客の多い駅で目覚めたタダノが出会ったのは、不思議な言葉と優しさを持つオカダだった。心理学の本を読みながら語りかけてくる彼女と、過去の記憶と繋がる瞬間。粉雪の降る街で、孤独と温かさ、心の欠片が繋がるひとときを描いた感動の短編小説。
2025年

ハートに火を灯けて-2017年 秋 サキ-

大学の講義をサボって屋上で過ごす主人公と、真面目な彼女・サキとの切なく美しい日々。煙草の煙、秋の陽射し、そして約束を破った夜の別れ——スタジオジブリ風の世界観で描く、心に残る青春の物語。
2024年

王妃のための失われた王国19-エピローグ-

王妃の物語が完成してから、季節は瞬く間に過ぎていった。新しい年を迎え、母の1周忌も無事に終わり、僕の中で母に対して抱えていた様々な想いは徐々に薄れていった。母の事を考える時間は減り、家族の間でも話題になる事は少なくなっていった。故人というも...
2024年

王妃のための失われた王国18-母の死と融和-

母が危篤になったと兄から電話があったのは、お正月休みが過ぎてすぐのことだった。僕は、ちょうど会社に行く準備をしている所だった。「シュン、いよいよあの人が危ないそうだ。すぐ来られるか?」「ああ、ちょうど出勤前で出かける準備をしていたから1時間...
2024年

王妃のための失われた王国17-復興、そして同窓会-

王妃が国政に復帰してから、また数年が過ぎた。王妃は今では皇太后と呼ばれるようになっていた。皇太后はかつての経験と持ち前の行動力で手腕を発揮して、国王ヒソップをサポートして様々な問題点をクリアしていった。混乱を極めていた国内の情勢は徐々に落ち...
2024年

王妃のための失われた王国16-親子の和解-

母が聞きたかった曲は、思った通り島倉千代子の「この世の花」だった。母は僕がカセットテープを持って行くと、毎日のように聞くようになった。兄が気を利かせダビングをして、その曲だけが何度も繰り返されるテープを作ってあげると母はとても喜んでいた。母...
2024年

王妃のための失われた王国15-この世の花-

王妃の物語を再び書き始めてから、アリゼが頻繁に夢に出てくるようになった。彼はいつも夢の中で「シュン、僕の母様はいつになったら幸せになるんだい?約束が違うじゃないか。」そう言っていた。そのたびに僕は「これからなんだよ。物事には順序がある。ある...
2023年

王妃のための失われた王国14-君、僕を忘れようとも-

タフラは島に帰ると、アリゼの家に行き事情を説明した。アリゼはタフラに礼を言い、プロムスから貰った桐の箱を受け取った。中身は気になったが、ネネの死を受け入れることで精一杯だったので、とりあえず開封はせず放置しておいた。翌日、ネネの葬儀が行われ...
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