小説 | ページ 2 | ねじまき柴犬のドッグブレス

小説

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2023年

王妃のための失われた王国9-奇跡の時間-

「まあ座れよ。本当によく来てくれたね。まずは乾杯しよう。」そう言ってアリゼは僕に木を丸く削って作った器に白濁色の酒を注いで渡してくれた。「これは例のお酒かな?」「そうだよ。バハリが作った自家製の酒だ。といっても実際は君が考えたものだけどね。...
2023年

王妃のための失われた王国8-アリゼのお誘い-

美穂に王妃の物語を話してから、僕は自分が何故、それを書こうとしていたのか考え込むようになっていた。そして悩んだ末、この物語についてはしばらくの間、凍結することにした。美穂もそんな僕の様子を感じ取ったのか、あれから物語の続きを聞きたいとは言い...
2023年

王妃のための失われた王国7-王妃の旅と方程式-

「こうして王妃は以前の国王との思いがけず再会を果たした。そして死んでしまったと思っていた息子達がまだ生きていることを知り、どうしても会いたくなってしまったんだ。」 「んー今更会ってどうするのかしら?それぞれに家族がいて新しい暮らしをしている...
2023年

王妃のための失われた王国6-前王との再会-

その時、iPhoneの液晶には21:42と表示されていた。ここまで話して、ようやく物語の背景が見えてきた気がしていた。「こうして王妃の生まれ故郷への航海が始まった。乗っていた船は最新型で、とても快適だった。大波が来ても揺れが少ないように設計...
2023年

王妃のための失われた王国5-王妃の苛立ち-

「さて、これから一気に10年歳月が流れる。王妃とそれを取り巻く環境も大きく変わる。」美穂が戻ってくると僕は話を再開した。「10年経つと王子も颯太よりちょっと上くらいの年齢になるわよね。王妃はアラフォーに差し掛かったくらいかしら。」「大体、そ...
2023年

王妃のための失われた王国4-王子の誕生-

成り行き上、美穂に物語の続きを話さなければならなくなったので、僕は途方に暮れていた。さてどうしよう?まずは昨日見た夢の前説、背景となる物語が必要だった。その時、iPhoneの液晶には20:20と表示されていた。残念ながら話をする時間はまだ充...
2023年

王妃のための失われた王国3-美穂のきまぐれ?-

久しぶりにやんちゃな王子の夢を見て、僕は少なからず驚いた。物語は兄とのエピソードで終わりだと思っていたがどうやらまだ続きがあったらしい。夢で見たストーリーの背景に一体何があるのか?僕は仕事中に同僚の呼びかけにも上の空で、その事をずっと考え続...
2023年

王妃のための失われた王国2-謎の黒船-

その夜、僕は久しぶりにやんちゃな王子の夢を見た。それはアリゼがちょうど、島の監視員の仕事に就いて兄との再開を果たした頃の話だった。 アリゼは思いがけず兄との再開を果たした後も、島で海の監視員の仕事を続けていた。その日もいつものように入り江に...
2023年

王妃のための失われた王国1-母-

時間はすでに17時を過ぎていたが、母と妻の美穂の話は尽きる事がなかった。僕からすれば、どうでもいい話を延々と続けている。颯汰はお菓子をたくさん食べて、お小遣いも貰って初めのうちはご機嫌だったがいい加減、退屈してきたようだった。僕は早く家に帰...
2023年

やんちゃな王子の物語-原型-

柴犬です🐶、こんにちは。やんちゃな王子の物語が外伝までようやく終わり、ホッとしています。ご一読いただいた皆様、最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。(_ _)それにしても疲れました...(T_T)小説は年2回くらい書ければ上...
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