小説 | ページ 6 | ねじまき柴犬のドッグブレス

小説

2023年

王妃のための失われた王国1-母-

時間はすでに17時を過ぎていたが、母と妻の美穂の話は尽きる事がなかった。僕からすれば、どうでもいい話を延々と続けている。颯汰はお菓子をたくさん食べて、お小遣いも貰って初めのうちはご機嫌だったがいい加減、退屈してきたようだった。僕は早く家に帰...
2023年

やんちゃな王子の物語-原型-

柴犬です🐶、こんにちは。やんちゃな王子の物語が外伝までようやく終わり、ホッとしています。ご一読いただいた皆様、最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。(_ _)それにしても疲れました...(T_T)小説は年2回くらい書ければ上...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝 最終話-物語の持つ力-

僕は食事はそこそこに、浴室へ向かいながら物語の締めくくりを思い描いていた。それは偉大なる豪商、イルファンのその後の命運についてだ。目を開くと、そこには見知らぬ萱葺き屋根の天井があった。さっきまで弟のヒースの叫び声のようなものが聞こえていた気...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝5-戦友-

電話をかけると、意外な事に2.3コールであっさりと兄の声が聞こえた。「よう、シュン。久しぶりだな。どうしたんだ?何かあったのか?」「何かあったのかじゃないよ。さっき、母さんから留守電が入っていた。マサ兄が交通事故にあったって。怪我の具合はど...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝4-祈り-

それから、アリゼが兄の船が座礁した件を口にする事は一切無かった。海が穏やかな日は漁に出かけ、帰ってからは畑仕事に黙々と精を出し何事もなかったかのように日々を過ごした。アイニにもお話を読んで聞かせたり、散歩に連れて行ったりしていつも通り面倒も...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝3-難破-

アリゼはうつ伏せになって、月明かりを頼りに兄からの手紙を何度も繰り返し読み返したが、やがて手紙を地面に放って仰向けになって泣いた。『何でだよ?何で兄さんが俺なんかに嫉妬なんかしなきゃならないんだ。兄さんみたいになりたかったのは俺なのに…。』...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝2-兄からの手紙-

アリゼの家に招かれたイルファンは、和やかな雰囲気に包まれ楽しい一時を過ごしていた。食事はルイカが腕を振るった。食卓には自家農園の採れたての野菜を煮込んだシチューと新鮮な焼き魚、小麦粉をこねて竈でふっくらと焼いたナンのようなものが出された。そ...
2023年

やんちゃな王子のための失われた王国 外伝1-兄、再び-

颯太にやんちゃな王子の話をしてから、数週間が過ぎた。僕は美穂に言われた事を意識して、折りをみて自分から颯太に話しかけるようになっていた。といっても、ぎこちなくなって何を言いたいのか解らなくなり颯太がきょとんとしていることがも多かったので、妻...
2023年

ハートに火を点けて 後書きのようなもの 2023/6/26

柴犬です。こんばんは。ようやく長編小説を書き終えたので偉そーですが、後書きのような物を書かせていただきます。(_ _)とりあえず書き終わってようやく解放されたという感じがしてます。なにしろ小説を書いている間は、毎日変な夢ばかり見て、まともに...
2023年

ピース(断片)を探して(最終章)

「うーん、口で説明するのはなかなか難しいわね...。できるかどうかわからないけど試してみるわ。」そう言ってから、彼女は軽く深呼吸をしてゆっくりと僕の手に自分の手を重ねた。小さいけれどとても柔らかく、温かい手が僕の手を包んだ。そして目をつぶっ...
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