2023年 ハートに火を点けて 9 2030/1/26 狂気 ・2030年1月26日(土)翌日早々に、僕は至急キドに会いたいので連絡を取って欲しいとフロントに伝えた。フロントの女性からは、いつもようにとても感じの良い笑顔で「スケジュールを確認しますので部屋でお待... 2023.05.29 2023年小説
2023年 ハートに火を点けて 8 20XX/X/X 人生の夕暮れ ・20XX年X月X日(?)その日、僕は久しぶりにサキの夢を見た。いや本当に夢だったのだろうか?今となっては自信がない。再び僕は大学の屋上いた。この前の夢の続きのようにも思えたが、屋上には以前の寂れた雰... 2023.05.27 2023年小説
2023年 ハートに火を点けて 7 2030/1/25 謎のメッセージ ・2030年1月25日(金)今日で当初の契約期間である2週間が終わろうとしていた。明日、キドに伝えるつもりでいたが、僕はすでに1週間延長しようと決めていた。ハローワークに行くのはまだ先でよかったし、他... 2023.05.22 2023年小説
2023年 ハートに火を点けて 6 2030/1/22 喫煙ライフ ・2030年1月22日(火)この施設に来てから早くも10日余りが過ぎた。キドの言った通り、ここでの生活に一切不自由は無かった。まず建物内の食堂では無料で食事ができた。朝食はバイキング形式、昼夜は日替わ... 2023.05.21 2023年小説
2023年 ハートに火を点けて 5 2030/1/10 PM 転機 ・2030年1月10日(木) PM建物の中に入ると、すぐにフロントらしきものがあり、ベルボーイのような人間が待機をしていた。僕と男が入るとみな無言でお辞儀をした。まるで高級なビジネスホテルのような雰囲... 2023.05.14 2023年小説
2023年 ハートに火を点けて 4 2030/1/10 フレディ ・2030年1月10日(木)解雇通知を受けてから3日後に僕は失業給付金の申請のため、地元のハローワークまで行った。コロナ渦が収束し世界経済もようやく回復の兆しが見え始めてはいたが、ハローワークは相変わ... 2023.05.13 2023年小説
2023年 ハートに火を点けて 3 2015年 秋 サキ ・2015年 秋解雇通知を受けた日の夜、僕がまだ大学に通っていた頃の夢を見た。かれこれ15年も前の事になる。僕は授業をサボって屋上でiPhoneで音楽を聴きながら煙草を吸っていた。仰向けに寝そべって吸... 2023.05.09 2023年小説
2023年 ハートに火を点けて 2 2030/1/7 失業 ・2030年1月7日(月)正月休みが明けてから、すぐに会社から呼び出しがあった。呼ばれた理由はなんとなく想像ができていた。人事部の応接室に行くと案の定、部長の段田がいつものアルマーニのスーツを着て待っ... 2023.05.04 2023年小説
2023年 ハートに火を点けて 1 2029/12/28 痛恨のミス ・2029年12月28日(金) 「さあ、ボッと燃やしてしまおうぜ、タダノ君。時間はまだ十分にある。」僕の中に残っていた、まだやんちゃだった頃の僕が語りかける。その声に押されてオイルライターのカバーを押... 2023.05.04 2023年小説