2023年 母の危篤-川の流れのように- 今日、出社直前に母が危篤になったと兄から連絡があった。そのため、急遽仕事を休んで母の入院している施設まで駆けつけた。横浜から埼玉の春日部まで行くのに、2時間半かかったので心配だったが幸い母はまだ生きていた。着いた直後は意識も朦朧で今にも死にそうな状態だったが、酸素吸入を繰り返している内に回復してきてなんとか一命は取り留めた。 2023.01.21 2023年エッセイ
2023年 短編小説-カカ男の憂鬱- ちょっと時期が早いですがバレンタインデー向けに以前に書いた小説です。溶かされて型に入れられるチョコレートになった気分でお読みください。(笑) 2023.01.18 2023年小説
2023年 僕が先生と呼ばれていた頃 僕は大学を卒業してから1年だけ学習塾の先生をしていた。その理由は、前年の夏休みにカナダにホームステイをしていたことだった。カナダのトロントに母方の親戚がいて5週間くらい滞在をした。 2023.01.17 2023年エッセイ
2023年 母について、このブログについて 母が死に瀕している。末期の肝臓がんでもってあと余命一ヶ月。今はホスピスのようなところに入居しているが治療行為はほぼ行っていない。痛みを緩和する治療だけだ。いつ死んでしまうか解らないので、1時間に1回くらいはメールや留守電をチェックしている。何も連絡がなければ母がまだ生きていていて良かったと思う。 2023.01.13 2023年エッセイ
2023年 短編小説-雪壁のルール-(後編) ある日、シナプスは意を決したように雪壁を上方に向かって掘り始めた。ある程度掘り進めた所で、ついに雪壁は砕け散り視界が開けた。そこには満天の星空があった。辺り一面には深く雪が降り積もっていたが、誰もそこを歩いた形跡はなかった。水蒸気の結晶が、万華鏡を覗き込んだ時のようにきらきらと空気中を漂い、遠くに湯煙が立っているのが見えた。 2023.01.09 2023年小説
2023年 短編小説-雪壁のルール-(前編) 「全ての物事の基本は道なんだ。道とは人として踏み行うべきもの、道理だ。道がなくては目的地には到達できない。君は今まで道を作るということがどういうことか、考えたことがあるかい?」シンは黙って首を振った。 2023.01.09 2023年小説
2023年 夢日記-鉄砲水- 僕は何かの理由で一人旅をしていて、まわりを山に囲まれた盆地のような所にある小さな町のホテルに泊まっていた。そのホテルは湖水の透明度が高い事で知られている湖に面していて、ロビーからはその全体像を見ることができた。というのは、そのホテルが町の風景に似合わない近未来的な構造をしていて、高層ビルと言っていい程の建物の外壁は全て硬質ガラスで作られていたからだ。 2023.01.03 2023年小説
2023年 のぽについて 僕は離婚した妻の置いていったぬいぐるみをまだ捨てられずに持っている。たまに洗濯したりもしているし、Lineの待ち受けアイコンなんかにしたこともある。ただ友達に話すと絶対引かれると思うので話したことはないけど。それがのぽだ。 2023.01.03 2023年エッセイ
2023年 サリーとの会話 僕が20歳くらいの頃、実家はサリーという名前の中型の雌の柴犬を飼っていた。サリーは、ほぼ生まれ立ての状態で家にもらわれてきた。そのため今思えばめちゃくちゃ可愛い頃だったけど、当時の僕は、頼まれたら散歩に行く程度で、サリーの世話をあまり積極的にはしていなかった。 2023.01.03 2023年エッセイ
エッセイ 僕には可愛いが解らない 僕が可愛いが解らない人間だとはっきりと感じたのは28歳の時だった。きっかけは会社の同僚から昼休みにある漫画を見せられた事だった。時はバブル真っ盛り、同僚は不意に「少年ジャンプ」の見開きページを僕に見せて「これ可愛いと思わない?」と話しかけてきた。 2023.01.02 2023年エッセイ